合格者が解説する、中小企業診断士1次試験の難しさ|5つの観点から徹底分析

準難関資格として、意識高い系サラリーマンなどに人気の中小企業診断士。 「なんとなく難しそう・・・」というイメージを持っている方も少なくないと思います。

しかし、「具体的に何が難しいのか?」と問われると、なかなか答えられる人がいません。

そこで今回は、中小企業診断士試験の合格者であるサイト主が、診断士試験の難しさについて解説していきたいと思います。 今回は、「1次試験の難しさ」編です。

では、早速見ていきましょう!

1次試験の難しさはここにある‼︎

幅広い知識が要求される

中小企業診断士の1次試験は、7科目で構成されています。各科目での繋がりは殆どなく、全く別の科目を独立して勉強するようなイメージです。

ちなみに、具体的には以下の7教科になります。

  • 企業経営理論
  • 財務・会計
  • 運営管理
  • 経営情報システム
  • 経済学・経済政策
  • 経営法務
  • 中小企業政策

科目名を聞いただけでも、勉強する内容の広さが分かりますよね。

加えて、各科目の中身も対象領域が非常に広いです。

例えば企業経営理論に関しては、経営戦略・組織論・マーケティングという3部構成なのですが、これらはいずれも、1つの科目として独立させてもおかしくないほどの奥深さのあるテーマです。

このように、幅広いジャンルから試験が構成されているので、得意不得意に関わらず、満遍なく対策を行っていく必要があります。

暗記系科目も理解系科目もある

「暗記系は得意だけど計算系は苦手」「文系科目は得意だけど理系科目は苦手」というように、ほとんどの方は一方が得意でもう一方が不得意という感じだと思います。どちらも苦手という人もいるかもしれません。

診断士の1次試験においては、「財務・会計」と「経済学・経済政策」の2教科が理解系科目、残りの5教科が暗記系科目という構成になっており、勉強の仕方も結構異なってきます。

また、理解系2科目は計算系科目でもあるので、文系出身の方は結構辛いかもしれません。

内容が広く浅いので、知識が定着しにくい

前述の通り、中小企業診断士の試験範囲は広大です。にも関わらず、30〜40問のマークシート形式で出題されるわけですから、内容は浅くならざるを得ません。

こうしたケースにおいて何が起きるかというと、「内容が浅すぎて、知識がなかなか定着しない」という現象が起こるのです。

本来であれば、「しっかりと理解した上で記憶する」「他の知識と結びつけて覚えることで忘れないようにする」といった対応策を講じます。


しかし、診断士の1次試験においてはそれが非常に難しく、ある固有名詞と内容を覚えたらまた次の固有名詞を覚えて・・・というように、脳トレのごとくひたすら知識を詰め込む作業になります。

短期間で詰め込もうと思うと、知識同士を上手く連携させるということが難しく、覚えようとする知識が「浮いてしまいがち」になるのです。

しかも1科目だけではなく、理解系科目以外の5科目に関しては、全てこの特徴を持っています。サイト主自身も、経営法務・経営情報システム・企業経営理論の組織ではかなり苦労しました汗

科目別の振れ幅が大きい


科目名
最低合格率最高合格率
企業経営理論6.8%29.6%
財務・会計3.8%36.9%
運営管理3.1%29.9%
経営情報システム3.8%51.8%
経済学・経済政策2.1%29.6%
経営法務6.3%23.3%
中小企業政策5.9%31.1%

上記のグラフは、H21〜H30までの各科目の最低合格率と最高合格率を表しています。

ご覧の通り、「凄まじい難易度のブレ」が発生しており、1桁パーセント台の試験も珍しくありません。70回(7教科×10年)の試験中、なんと17回が合格率1桁パーセント台という低さです。

試験作っている人、一体何考えてんだよ・・・汗」と思わずにはいられないレベルです。

ご存知のように、1次試験では科目平均60点以上を取れば良い一方、40点以下の科目があると「足切り」になってしまいますから、これだけ変動が大きいというのは受験者にとっては辛いものがあります。

ちなみにH30年の経営法務では、あまりにも難易度が高すぎたため、全受験者の点数を8点プラスするという異常事態が発生するほどでした。

ですので、ストレート合格で1次試験を突破できるか否かは、「運の要素も相当に大きい」と言わざるを得ません(そんな試験ってどうなのでしょうかね・・・)。

そして、これだけ振り幅があると、確実に40点以上取れるだけの勉強をしようと思ったら、結構時間がかかってしまいます。その辺の時間配分のバランスも、この1次試験の難しさと言えます。

試験当日は体力勝負になる


科目名
日程時間試験時間
経済学・経済政策1日目9:50~10:5060分
財務・会計1日目11:30~12:3060分
企業経営理論1日目13:30~15:0090分
運営管理1日目15:30~17:0090分
経営法務2日目9:50~10:5060分
経営情報システム2日目11:30~12:3060分
中小企業政策2日目13:30~15:0090分

ご覧のように、中小企業診断士の試験は2日間に渡って開催され、朝から夕方までずっと試験となります。

特に初日は、理解・計算系の「経済学・経済政策」「財務・会計」に加え、90分試験である「運営管理」「企業経営理論」というラインナップであり、17:00までぶっ続けで試験です。

もはや、完全にセンター試験です笑。

一方、二日目に関しては、完全に暗記系科目だけであり、これはこれで辛いものがあります。

また、この3教科は勉強が不十分なまま試験に臨むケースが多いので、その点からも全く気が抜けません。1教科でも40点を切る試験があると、1次試験は突破できませんので、最後まで集中力を切らせる訳にはいきません。

実際に試験を受けないと分からないと思いますが、本当にしんどいです。私の場合、試験後はすぐに帰宅して爆睡し、月曜日の朝まで12時間以上寝ていたほどでした汗

このように、試験の2日間は完全に体力勝負です。万全の準備で試験に臨んだ人であっても、試験当日にも落とし穴だらけな訳です。

まとめ

以上、「合格者が解説する、中小企業診断士1次試験の難しさ」でした。

実際に勉強してみると、また別の難しさも見えてきて大変だとは思いますが、一方で試験に合格した時に得られる対価も小さくありません。

中小企業診断士に興味を持った方は、是非果敢に挑戦していただけたらと思います。