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FP1級・実技試験に関しては、出題パターンや問われる知識がそれほど多くありません。分野で言えば、事業承継・相続、不動産が殆どであり、プラスアルファで税金や資産運用関連が存在しているだけです。

問われる知識の量に関しても学科試験の比ではない程少なく、2級レベルの参考書でも十分対応できると思います。

つまり、FP1級試験の実技試験においては、出題傾向について詳しく理解すると共に、頻出する法制度・知識についてだけ完璧に理解しアウトプットできる状態にするという、メリハリのある学習が重要なのです。

という訳で、面接試験パート1・2それぞれの出題範囲と傾向について見ていきましょう。

出題傾向を知る パート1

パート1に関しては、事業承継・相続というテーマがメインであり、付随して不動産関連や資産運用関連の事項について問われます。具体的には、以下の事項さえマスターしておけば、とりあえず合格点は取れると思います。

  • 贈与税の非課税制度(相続時精算課税制度、住宅資金贈与関連、教育資金贈与関連、結婚・子育て資金贈与関連)
  • 相続税の非課税制度(小規模宅地の特例、配偶者の特別控除)
  • 成年後見制度(法定、任意)
  • 遺言書の種類
  • 遺留分と民法の特例
  • 金庫株
  • 死亡保険金の非課税制度と役員退職金の適正金額
  • 経営承継相続人に関わる納税猶予制度(相続税、贈与税)
  • 株式の評価方法(純資産価額方式、類似業種比準価額方式、特定評価会社の評価方法)
  • 法人設立のメリット・デメリット
  • 不動産管理会社の類型と方法(個人保有、法人保有、一括借上、委託管理、建物のみ保有、土地建物保有)
  • 各評価方法における、評価減の方法(利益・配当・純資産を下げる方法等)
  • 外貨建て資産の特徴、種類、メリットデメリット、課税方法
  • 投資信託の類型(単位型、追加型、会社型、契約型等)
  • FPとしての職業倫理(顧客利益優先、守秘義務、アカウンタビリティ、インフォームドコンセント、独占業務の遵守)
  • 直近話題のトピック(教育資金贈与、ふるさと納税、リバースモーゲージ、個人型確定拠出年金等)

(パート2と重複している箇所に関しては、割愛)

一見、覚えることは多いように感じられるかもしれませんが、FP2級の学科試験対策の方が余程覚えることが多いです。しかも、あなたは既にFP1級試験に合格しているわけですから、大体の項目については既に「学習済」であり、すぐに思い出せるはずです。

ちなみに、実際に過去問対策を行えば分かりますが、知識レベルで言えばこれで十分です。後は、何度も反復して上記の事項を叩き込むことと、一度出題された事項についてプラスアルファで知識を付けていくことだけです。

また、よく論点となる事項は、以下の通りです。

  • 経営している会社の株式評価が高い(役員退職金、配当・利益・純資産減の対策、純資産価額方式→類似業種比準価額方式への転換)
  • 事業承継予定者へ株を渡したい(遺留分の民法特例、相続税と贈与税の納税猶予制度)
  • 相続資産を減らしたい(小規模宅地の特例等)
  • 納税資金を準備したい(金庫株、生命保険、暦年贈与、相続時精算課税制度、役員退職金)
  • 子供、孫へ資産を渡したい(暦年贈与、教育資金贈与、結婚・子育て贈与、相続時精算課税制度)
  • 「争続」が起きないようにしたい(遺言書、遺留分への配慮、遺留分の民法特例)
  • 個人としての税率が高い(法人設立、法人個人間売買)

実際に対策を行えば分かると思いますが、上に書いたことが試験の全てと言っても過言ではありません。これさえ意識して勉強することができれば、まず不合格になることはありえません。

 

出題傾向を知る パート2

パート2に関しては、不動産関連の出題が殆どです。

  • 農地法
  • 生産緑地法
  • 借地借家法(特に、事業用定期借地権と定期借家権)
  • 建設協力金方式と事業用借地権方式のメリットデメリット、それぞれの相違点
  • 固定資産の交換特例
  • 住宅用財産譲渡、買換え特例
  • 事業用資産の買換え特例(特に9号買換え特例)
  • 中高層耐火建築物建設の特例(特に立体買換え)
  • 各専門家と依頼事項(不動産鑑定士、税理士、土地家屋調査士、宅建士、司法書士)

(パート1と重複している箇所については割愛)

論点に関しては、結構出題によって異なってくるという印象です。しかし、殆どのケースにおいては、上記の法制度を利用して解決策を提案するか、あるいはそれらの複合型かというだけです。

ちなみに、パート1の出題方法と異なる点としては、

  • 説明文として与えられた情報以外に、どんなことを顧客へ確認したいか
  • 説明文として与えられた情報以外に、FPとしてどのような点について自分で確認する必要があるか
  • この案件を実行するとすれば、どのような専門家が必要となるか

という点について、聞かれるということですかね。

まあ、顧客への確認事項としては、「Aさん本人や家族としては、どうしたいのか?」「不動産の取得時期、取得費はいくらか?」「相続時には、ちゃんと所有権を変更したか?共有等にはなっていないか?」といった点を回答しておけば、まず間違いありません。

また、FPとして確認する事項としては、「登記簿謄本の状況と現況があっているのか?(実査の重要性の強調)」「建設使用している建物は、1低専でも果たして許可が下りるのか?(市役所などへの確認)」といった点を回答しておけば、OKだと思います。

また、各種専門家に関する事項としては、以下の通りです。

  • 不動産鑑定士・・・売却価格、賃貸価格の妥当性の判断を任せる
  • 司法書士・・・建物の滅失登記、保存登記、抵当権の設定等を依頼する
  • 土地家屋調査士・・・分筆、地積更正、増改築等、表題部関連の事項を任せる
  • 宅建士(不動産業者)・・・不動産売買時に、仲介として関与してもらう
  • 税理士・・・各種税金関係の特例を利用するに当たっての判断や、税金の計算等を依頼する

まとめ

いかがだったでしょうか。

自分で記事を書いておいてなんですが、出題される箇所についてこれだけ体系的にまとめられている記事はないのではないでしょうか笑。本当に、上記の内容さえ押さえておけば、余裕で合格点を獲得することができると思います。

FP1級の実技試験については、問われる事項と質問内容にはかなり偏った傾向がありますので、聞かれるところだけを集中してマスターするというのが、合格への最短ルートです。

覚える事項については、あまり手を広げすぎず、上記の内容についてまずは完ぺきに暗記できるレベルになりましょう。