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資格取得のための必要勉強時間が、600時間とも800時間とも1000時間とも言われるFP1級試験。

受験資格に関しても、FP2級資格の取得と実務経験1年を前提としているなど、そもそも受験ハードルが高いですし、学科試験のみならず面接試験も合格する必要があります(きんざいの場合)。

そんなFP1級試験ですが、果たしてそもそもそこまで時間を費やして取得する必要はあるのでしょうか?
非金融系会社員の方について、FP2級を取得しているだけではダメなのでしょうか?

 

サイト主の私見

サイト主の見解としては、「殆どの人にとって、FP1級を取得する必要は全くない」と思っています。
理由は主に以下の3つです。

 

1.試験範囲や内容が、FP2級や3級と変わらない

FP1級の受験を検討されている位ですから、既にご存知だと思いますが、FP試験というのは6つの分野から成り立っていて、ライフプランニング、年金・社会保険、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継に大別されます。

これは3級も2級も1級も変わりはなく、試験範囲はどの試験も一緒です。FP1級だけが勉強するような、「特別な試験範囲」は一切存在しません。

強いて各級の試験の間で異なってくるとすれば、「どれだけ多くの法制度と例外を知っているかのレベル感」だけだと思いますが、まあ実生活や実務的には2級レベルの知識で十分です。

 

そもそも「FP試験」で身に付けられる知識というのは広く浅いので、ある制度の見出し程度のことしか勉強できません。実務レベルで利用しようというには、知識が浅すぎるのであり、他の専門資格(社労士、証券アナリスト等)を有している人には全く敵いません。これは、FP3級であれ1級であれ、同じことです。

また、「住宅ローン控除」という基本的な制度を例にとっても、その制度の概要こそは分かるかもしれませんが、実際の利用方法や適用要件を満たしているかどうかというのは、まず分からないと思います。結局、本で色々調べたり税務署に問い合わせたりする事になるのです。これも、3級であれ1級であれ同じことです。

 

つまり、「住宅ローン減税」を利用するためには、「住宅ローン減税」の大雑把な概要さえ分かって入れば良いのであり、3級保有者も2級保有者も1級保有者もレベル感は大差がないのです。FP1級は、覚えるべき法制度の数と例外パターンの数は多いですが、知識レベルとしては非常に浅く中途半端なのです。

 

2.1級の内容(特に学科試験)は、重箱の隅を突き過ぎている

1の話とも重なってきますが、FP1級での出題内容は細かすぎていて、頭に記憶しておく必要は一切ありません。FP1級レベルで求められる知識水準というのは、もはや実生活等では全く活かせないレベルです。

基本的な事項については既に2級試験や3級試験で出題済みである為、1級ではそうした基本事項はスルーされていて、ほぼ出題されません。

 

試験で求められるのは、ある法制度の例外の例外ケースとか、参考書では制度名しか触れられていないような、マイナーな制度や法律の概要などです。漢検1級で出題される漢字が、もはや日常生活では全く目にすることはないレベルであるというのと一緒ですね(まあ、漢検1級は受験したことはありませんが苦笑)。

FP1級の勉強によって金融知識の幅は多少広がるかもしれませんが、そもそも殆ど利用することのないマイナー制度の例外とかを記憶するのはもったいないです。というか、試験が終われば、間違いなく綺麗さっぱり忘れる類の知識なので、実践に生かすことはまず不可能だと思います。「資格試験のための勉強」にしかなりません。

 

ですので、ファイナンシャルリテラシーを身につけるといった目的で試験勉強をするのであれば、FP2級レベルの知識があれば全く問題はなく、FP1級レベルは必要ないと思います。

 

3.昇級昇格の条件となっていないケースが殆どである

FP1級クラスの試験になりますと、その資格を取得していることによって重宝されるケースというのは、かなり少なくなってきます。簡単に言えば、FP1級というのはオーバースペックな試験であり、非金融系の企業にとっては取得していてもそれほど価値がない訳です。

資格取得による特別褒賞金を出しているケースこそ存在するかもしれません。

しかし、それによって昇給・昇進・昇格に有利となるというようなことはないと思います。FP1級を取得するよりは、衛生管理者や運行管理者、宅建士などのように、「その企業の中で、一定の保有者数が必要な資格」を受験する方がずっと有益と思われます。

 

◎それでもFP1級を目指すケース

では、「FP1級が必要な人ってどんな人物だよ?」という話ですよね。色々考えてみたのですが、以下の人達くらいでしょう。

  1. 趣味や自己啓発の一環として、お金関係の事を詳しく勉強をしたい。
  2. 将来的に会社を退職する可能性があるので、様々な選択肢を残しておきたい。
  3. 既に社労士や証券アナリスト等の、関連専門資格を取得している(または取得予定)。

FPという資格は、実はそれほどメジャーな資格試験ではありませんが、見る人が見ると「おっ、FP1級持っているのか。じゃあ、最低限の金融知識はありそうだな」という印象を持ってもらえます。

まあ、せいぜい相手のファーストインプレッションが少し良くなるくらいの効果ですので、FP1級取得に費やす時間と労力を考えれば、ちょっと割に合わない気はしますね汗

何れにしても、非金融機関の方が、FP1級を本業に活かすというのは難しそうです。そうであれば、中堅クラスの資格試験(簿記、宅建など)を複数取得することに時間を割いた方が良いのではないでしょうか。