日商簿記2級に3週間の独学で満点合格した効率的勉強法・完全版

私は3週間の独学勉強を通して日商簿記2級試験を受験し、結果としては100点満点での合格という成果を挙げることに成功しました。100点というのは出来すぎた結果ですし偶然の産物だとお思いますが、「たった3週間の独学で合格できた」という点に関しては、私が狙った通りです。

非常に短期間ではありましたが、確実に合格できるだけの学力を身に付けられるようにスケジューリングを行い、それに従って学習した結果であり、「狙った通りの結果」だと思っています。

合格通知の写真


しかし、勘違いしていただきたくないのは、「私の記憶力が優れているから」とか、「根本的に頭が良いから」といった理由で短期間での合格を実現したのではありません。

この成果が得られた最大の理由は、「正しい勉強方法を知っていたこと」と「それを地道に実践することができたこと」に尽きます。様々な資格試験の勉強や受験勉強等を通して、多くの回り道をしながら苦労して身に付けた効率的な学習方法を、愚直に実践しただけです。

今回の記事では、勉強方法を習得するまでに挫折してしまったり、「自分には勉強の才能がない」と考え、勉強自体を諦めてしまうという自体を防ぐためにも、私の持っている勉強ノウハウの全てを詰め込みました。

この記事を読んで効率的な勉強方法を身に付け、より効率的に知識の習得、資格試験合格を勝ち取って下さい。

1万字を超える長文になってしまいましたが、下手な参考書よりも余程重要なポイントを解説しているという自負があります。時間はかかると思いますが、読み切って実践して欲しいです。

では、内容に入っていきます。

基本スペック、前提条件

まずは、日商簿記2級試験を受験する前段階において、私がどのようなスペックであったかについて、書いていきたいと思います。

大雑把に書くと、以下の通りです。

  • 日商簿記3級合格済。
  • その他の資格として、FP3級等取得済。
  • 数字に対するアレルギーはなし。

私は、大学では経済学を専攻していたこともあり、「数字を見ると失神してしまう」といったような、ゴリゴリの文型人間ではありません。ただ、大学の講義等では簿記や仕訳的なことを経験したことは全くありませんでした(簿記はどちらかと言えば、商学部系)。

簿記3級に関しては、2級を受験する1年ほど前に取得していました。

ただ、「とりあえず合格するための勉強」しかしていなかったので、2級を受験するころには殆ど忘れていました。2級試験の勉強開始時は、基礎的な仕訳の方法から復習が必要というレベル感でした。

また、事務処理能力が優れて高いとか、電卓捌きが神レベル、そろばんが出来るといったこともありません。簿記試験を受験する人の中では、極めて普通のスペックだと思います。

ですのでこの記事の正確な内容は、「簿記3級合格者が、3週間の独学で満点を獲得した効率的勉強法」ということになります。

ちなみに、勉強時間に関しては平日2~3時間、土日計10~12時間といったところだと思いますので、合計70~90時間くらいで合格した計算になります。

簿記2級の試験概要

試験日程6月、11月、2月の年3回
※詳しくは、公式サイト等をご覧下さい
試験料2級4630円(税込)
試験範囲、分野商業簿記、工業簿記
※詳しくは、公式サイト等をご覧下さい
受験資格なし、誰でも受験可能
出題形式大問5題(商業簿記3題、工業簿記2題)
試験時間2時間
合格得点70点/100点
受験者数年合計で20~25万人
合格率平均30%前後
※試験によって、相当のバラツキあり
申込期間試験日の2ヶ月程度前
※詳しくは、公式サイト等をご覧下さい

試験としては、漢字検定やTOEICに次いで、日本最大の受験生を誇る資格試験であり、年20万人超を誇るポピュラーな資格試験と言えるでしょう。簿記1級や3級試験等の受験者数を加えれば、更に受験者数は激増します。

試験範囲に関しては、商業簿記と工業簿記に分かれており、工業簿記に関しては3級試験には全くなかった範囲です。

商業簿記に関しても、3級試験での知識を前提としつつ、格段に試験範囲は広がっており、覚えるべきことや難易度もアップしています。ちなみに、商業簿記に関しては、より実務上の有効性を勘案し、大幅な試験範囲改定がH28以降の試験で実施されています。

社債や手形関係の項目が試験範囲から削除された一方、1級試験の範囲であった実務的な試験項目が追加されています。 とはいえ、他の資格試験(例えばFPや中小企業診断士など)と比較すると、圧倒的に覚えるべき事項は少なく、3日もあれば商業簿記も工業簿記もなんとなくは習得できてしまうと思います。  

試験時間に関しては、120分です。

一見すると、長いようにも感じられますが、全5題の大問を解ききるのは至難の業であり、殆どの人が「時間との戦い」となります。他の資格試験では、制限時間が過剰なほど長く設定されているケースが散見されますが、簿記試験に関してはそのような余裕は一切ありません。

もし、試験中に途中退席するような受験者がいるとすれば、合格を諦めている受験者か、あるいはスーパー頭の良い受験者のいずれかです。

ちなみに私自身は、試験時間があまりにも足りな過ぎて十分な見直しを行うことができず、「下手をしたら不合格になってしまったのではないか」と思ったくらいでした。

ですので、この試験では、知識を完璧に理解していることは当然として、「呼吸をするかのごとく、学んだ知識を自然に使いこなす」ことが出来ないと、時間切れになってしまい、合格点には到達することができないのです。

 

合格率については、30%というのはあくまでも「平均値」です。

試験によっては、合格率10%未満となることもあれば50%近くとなるケースもあり、試験によってかなり波があると思います。通常の試験であれば合格できるだけの学力がある人でも、運がないばかりに不合格となってしまう可能性があるという、少し理不尽な資格試験という側面もあります。

ですので、試験の特徴から考えて短期間で合格する方法を考えますと、「覚えるべきことをさっさと覚えて、いかに手を動かした実践的な演習に時間を回すことができるか」が、勝負の鍵と言えるでしょう。

簿記試験において求められているのは、「参考書に書いていることを正確に暗記する力」ではなく「覚えた知識や簿記のルールをいかに使いこなすことができる力」です。

実際の経理事務等にもすぐ応用できるような、実践的な試験内容だと思います。

勉強方法、プロセス

私の考える超効率的勉強法のアウトラインとプロセスについて、概要を解説してきたいと思いますが、実際にやるべきことはたったの3点です。

敵を知る

「敵を知る」という作業は、試験合格に向けて具体的にイメージを行う作業です。試験概要や問題形式などを学び、試験のアウトラインを理解していきます。ちょうど、先ほど解説した内容のようなことです。

また、敵を知るに当たっては、「実際に過去問1年分を解いてみる」ことをおすすめします。まあ、全く解けないと思いますので、30分〜1時間くらいに時間を区切って、とりあえず試験問題とにらめっこしてみて下さい。

ここでは、「なんとなくの問題の雰囲気を掴む」ことが大事です。

今の自分(スタート)と合格(ゴール)までの距離を、勉強開始時に感じることで、適度な焦りと緊張感が生まるとともに、「やらなければいけない事」の輪郭が見えてきます。

一方、「過去問なんて、現段階で解けるはずないし意味がない」と考えて、このプロセスを省く人がいますが、これを省くと五里霧中の中試験対策をしていく事になり、確実に勉強スケジュールが後ろに倒れます。

そうならないためにも、このプロセスは絶対に実践してください。

勉強方法を知る(詳細後述)

ゴールに最短で到達する為の武器」を手に入れるような作業です。

正しい勉強方法を理解したうえで勉強しない限り、短期間で合格を勝ち取ることなどはできません。尚、個別的な勉強法については、4に記載しています。

後ほど、詳細を記載します。

効率的な勉強法のルールに従って、勉強する

そして、1と2で学んだことをただ愚直に実践すれば、短期間で合格できるのです。

合格のプロセス自体は非常にシンプルですが、実践することは決して簡単なことではありません。強い意志をもって試験に臨みましょう。

基本的な考え方、勉強方法

「敵を知り、勉強方法を知り、勉強する」という3ステップから試験対策が構成されていることはお伝えしました。

次は、「どのような勉強方法・理論に基づいて勉強するべきか?」という具体的な話です。

以下、少し長くなりますが、5つの観点から解説していきます。

目的の明確化・・・受験の目的を明確に定める

1つ目は、簿記試験を受験する目的を明確にすることです。

この点が曖昧であったりすると、試験勉強に挫折してしまい試験当日までに心が折れてしまう可能性が非常に高いです。また、大雑把に言って、学力=勉強時間×勉強効率×集中力だと思いますが、明確な受験動機があるかどうかというのは、「集中力」に大きく影響します。

言うまでもなく、目的無く受験している人は、総じて集中力が低くなりがちですし、目的意識の強い方は、総じて集中力が高く、短期間であっても高いパフォーマンスを試験で発揮することができます。

ですので、勉強を始めるに当たっては、まずは自らの簿記試験の受験動機を改めて確認しましょう。

別にどのような動機であっても良いと思いますが、不純な動機でも全然良いです。ただ、思いが強ければ強いほど合格可能性は高まります。

ちなみに、私の場合には完全に「会社での昇進・昇格」の為です。

実績等で差が付きにくい若手時代には、資格等の客観的な尺度が昇進昇格に占める割合が高く、特に私の会社ではその傾向が強かったので、「まずは簿記2級を絶対に取得しよう」という強い思いを持っていました。

簿記を受験する動機に関して、もしどんなに探しても見つからないという事であれば、潔く受験を諦めましょう。

だらだらと勉強を続けて、全く簿記のことが身になっていないという事態に陥るよりも、趣味や他の資格試験の勉強のために時間を費やした方が、よっぽど建設的な時間の使い方だと思います。

ですので、まずは「なぜ自分は、簿記2級を受験するのか」という事をよく考えてみてください。

スケジューリング・・・勉強可能日数を3つのタームに分ける

2つ目は、スケジューリングです。

不合格となる人の大半は、スケジューリングが不十分であるか、そもそも行っていません。

不合格者の話を聞いてみると、

「●●●という分野は、全く勉強せずに試験本番に臨んだ」
「勉強期間が足りなくて、過去問演習が1回分しかできなかった」
「商業簿記で精一杯で、工業簿記に関してはほぼ無勉強だった」

といったような声が非常に多いです。

しかし、よくよく冷静に考えると、それは「落ちるべくして、試験に落ちている」わけですよね。

全く勉強していない分野で出題されて、大問1問を丸々不正解だった場合には20点近く失点する訳ですが、それでは合格点である70点/100点に到達することが難しいということは、言うまでもないです。

ですので、資格試験勉強は「スケジューリングとゴールを見据えた逆算思考が全てである」と心得てください。

正しいメソッドに従ってスケジューリングさえ行えば、後はその計画に従ってひたすらに実践し、適宜進捗に遅れがないかどうかを確認するだけです。

具体的な方法としては、本日から試験日前日までの期間を3つのタームに均等に分けて考えます。

基礎知識習得期間
最低限の知識を理解するとともに、簿記試験の全体像を把握する期間。
テキストを利用した、知識のインプット中心の学習期間。
問題演習期間問題集を解き、学んだ知識を使って回答できるようにする期間。
問題集を利用した、知識のアウトプット中心の学習期間。
過去問演習期間過去問演習を行い、出題形式や時間配分を学ぶ期間。

仮に、もし3週間で合格したいと考えるのであれば、それぞれに割り振れる期間は3等分して1週間ずつです。商業簿記と工業簿記がある訳ですから、それぞれ商業簿記4日:工業簿記3日といった日数配分になります。

また仮に、その4日間の中で商業簿記の参考書を3回転させたいと考えるのであれば、最初の2日間で1回転、3日目・4日目でそれぞれ1回転ということです。工業簿記に関しては、3日しか割り当てがありませんから、毎日1回転させる必要が出ますよね。

また仮に、1日の勉強時間が3時間であり、200ページの参考書を1日で読破しようと考えるのであれば、1時間当たりどのようなペースで読み進める必要があるのかが計算できます。

このようなシミュレーションを通して、勉強期間中のイメージがより具体的かつ鮮明に出来るようにしていきます。そしてシミュレーションを行った結果、「どうしても、自分にはそのスケジュールはこなすことができない」と感じたのであれば、勉強日数を延ばすかしかありません。

例えば、3週間から1ヶ月半へ勉強期間を延ばすのであれば、それぞれに割り振ることのできる期間は、単純計算で2倍になるわけです。

このように、ゴールまでの期間を正確に把握した上で、逆算によってスケジューリングを行っていけば、いつまでに何をするすべきかが明確に分かります。

まあ大抵の場合、「この分野の知識習得に充てられるのは、××日間」といった事を具体的に考えていくと、「試験までに全然時間ないじゃん!!」という事を強く意識することができますから、否が応でも効率的に勉強せざるを得なくなります。

「試験まで1ヶ月半もあるし余裕、余裕。」と漠然と考えているときとは、勉強効率が圧倒的に変わってくると思います(それを感じられるだけでも、スケジューリングを行った効果がありますよね)。

ただ、タイトすぎるスケジュールは、「自分には、こんなスケジュールで勉強し続けられるはずがない」というように、そもそもやる気が起きなくなってしまう可能性があります。ですので、ほどほどにタイトなスケジューリングを行うことが、効率的な勉強法のカギと言えますね。

ちなみに、必ずしも基礎知識習得(商業簿記)→基礎知識習得(工業簿記)→問題演習(商業簿記)→問題演習(工業簿記)というプロセスを踏む必要はありません。

基礎知識習得(工業簿記)→問題演習(工業簿記)→基礎知識習得(商業簿記)→問題演習(商業簿記)といったように、一般に簡単とされる工業簿記から初めても良いです。勉強はモチベーションの維持も大事ですから、自分の気分が乗る分野から勉強を開始するというのも、理にかなった戦略だと思います。

隙間時間を活用して、勉強する

3つ目は、隙間時間の活用についてです。

私も含めて、本業を持つサラリーマンがまとまった勉強時間を捻出することは、容易ではありません。まして、家族があったり、土日の接待があったりと、勉強を阻む要因はいくらでもあります。

こうした状況において重要なことは、「いかにして細かい時間を積み重ね、勉強時間を捻出するか」という1点に尽きます。

私の場合も、仮に平日3時間勉強できた日があったとすれば、それは5分6回+10分3回+30分2回+60分1回という感じです。帰宅後に、机に向かって勉強したのは1時間程度であり、後は細切れの時間を拾い集めた感じです。

隙間時間の活用には、大きな課題を分割できるという効果もあり、問題に対する苦手意識や不安感を取り除くことができるようになります。3時間続けて勉強しろと言われれば挫折するかもしれませんが、5分の勉強から始めなさいと言われれば、大分取っつきやすいですよね。

さて。時間の無駄というのは、あらゆる場面に存在しています。

  • スマホでlineやfacebookをいじっている時間
  • 電車を待っている時間
  • 電車に乗っている時間
  • タバコ休憩をしている時間
  • 長風呂をしている時間
  • テレビやゲームをしている時間
  • ダラダラとyoutubeを見ている時間

捻出しようと思えば、1日1時間以上の勉強時間を簡単に捻出することができます。

まあ当然、それまでの生活習慣を変えて勉強時間に変えるわけですので、精神的な負担が伴うわけですが、それを可能にするのは「簿記2級に絶対に合格する」という目的意識の高さという訳です。

そういう意味でも、1で書いたことがいかに重要かがわかっていただけると思います。

ちなみに、隙間時間の活用に関してポイントがありますが、それは「隙間時間で勉強するのは、一度学習済の内容にする」ということです。

なかなか集中モードに突入しにくい隙間時間に、初見の問題を解き始めたりするのは、結構ハードルが高いと思います。例えば、電車で隣の人を気にしながら、初見の計算問題は解けないですよね。

それよりは、隙間解法の復習や暗記事項の復習等に当てるのが無難です。

忘却曲線に則って、その日に復習するべき事項を中心として、隙間時間を活用しましょう。実際の計算問題などについては、電車に乗っている時間などまとまった時間が捻出できる場合に限定した方が良いです。

何れにしても、あなたの勉強スペースは机だけではありません。むしろ、それ以外の場所が占める割合の方が圧倒的に大きいということを理解しておきましょう。

エビングハウスの忘却曲線理論を理解する

4つ目は、エビングハウスの忘却曲線理論についてです。

勉強において、勉強時間の大半を占めるのが、「復習」の時間です。一度学んだことを記憶に定着させる作業であり、全体の80〜90%はこの作業が占めると言っても過言ではありません。

ですので、勉強方法について語るとき、「いかに効率的に復習をするか」「いかに復習時間を短くしつつ、効率的に記憶に定着させるか」という点が非常に重要になってくるのです。

そして、それを考えるに当たって、絶対に理解しておかなければいけないのが、エビングハウスの忘却曲線理論です。

エビングハウスの忘却曲線理論に関しては、資格試験の分野に限らず、あらゆる分野で紹介されている理論ですので、既に知っている方も多いと思いますが、改めてこの理論が意味するところを書いていきたいと思います。

この理論から得られる示唆は、主には以下の2点です。

  • 人間は学習を開始した直後から忘却を始め、1時間後には56%、1日後には74%、1ヶ月後には79%忘れてしまう(割合には個人差あり)
  • 復習をすることによって、忘れかけの内容を思い出すことで、次に忘却するまでの期間を延ばすことができる

つまり、学習した内容を忘れてしまうことは当然のこととして、「どのように復習すると、効率的に記憶を保持しておくことができるか」を教えてくれているのであり、「最小回数の復習によって、効率的に記憶を維持する方法」を示しているのです。

復習のスパンに関しては個人差はありますが、概ね以下のスパンで復習すれば良いと思います。

あることを勉強した日を1日目として、2日目(プラス1日)、9日目(プラス7日)、39日目(プラス30日)、129日目(プラス90日)という感じです。

ご覧の通り、復習する度に復習間隔が広がっていきますから、後の方はそれほどの負担にはならないようになっています。

まあ、簿記試験は、ただ知識を暗記しておけば良いという性格の試験ではないため、必ずしもこの忘却曲線理論通りにはいかないところもあります。

しかし、「記憶を維持していくに当たって、その復習作業が無駄な復習になっていないか。もしかしたら、違う問題の復習を行った方が、より得点に直結するのではないか」という観点は、短期間の独学合格にとって極めて重要な思考です。

常に、エビングハウスの理論を念頭に、そのことを意識して勉強を続けましょう。

マルサンカクバツ勉強法を用いて、効率的に復習する

最後の5つ目は、問題集の復習の仕方についてです。

前述のように、全勉強時間のうち、最も多くの時間を割くことになるのが「復習」であり、全体の80~90%を占めるといっても過言ではありません。

ですので、効率的に学習しようとするのであれば、「いかに少ない復習時間で、効率的に知識を血肉化していくか」という事が非常に重要となってくる訳ですが、問題演習の復習を最も効率的にこなす方法こそが、マルサンカクバツ勉強法なのです。

問題を解く度に、その問題の上の余白に、記号と問題を回答した日付を書き込んでいくのです。各記号の内容は以下の通りです。

瞬解できるレベル。今後復習の必要なし。
正答できるが、瞬解には達していないレベル。
3回サンカクがつくか、瞬解できればマルへ移行する。逆に、正答できなかった場合には、×へ再び移行する。
×正答できないか、正答まで非常に時間を要するレベル。
即日か遅くとも翌日までに、要復習。

ここで「瞬解」と書きましたが、これは「問題を見た瞬間に解法が見え、すらすらと正答に向かって計算出来るレベル」を指します。

簿記試験本番においては、何度計算しても計算が合わなくなってしまったり、予想外に難しい問題が続いてしまうなど、不測の事態が必ずと言っていいほど発生します。おそらく、普段よりも回答に時間がかかります。

普段の学習において「迷いながら、なんとか解答できるレベル」では、試験本番では戦えないのです。まず間違いなく、試験時間が足りなくなって、見直し時間を確保できなくなるといった事態に陥ります。

ですので、普段の問題演習においては、「問題を見た瞬間に解法が分かるレベル」まで、知識の習熟度と計算スピードを高めておく必要があるのです。

ちなみに、マルバツサンカク勉強法の最終的なゴールは、「全ての問題について、サンカクからマルへ移行させること」です。

サンカクの問題に関しては、記載した日付を参考にしつつ、エビングハウスの忘却曲線に則って復習を行っていきます。

「瞬解できる問題は、今後解かない」ということと、「解けない問題に勉強時間を投入する」ということによって、非常に効率的に学習を進めることができるのです。

この方法を用いて、問題演習と過去問演習を行なっていきましょう。

ちなみに私の場合ですと、試験当日までに、問題集1冊と過去問集1冊をそれぞれ5周行いました。

5周というと途方もない回数に感じられますが、3周目くらいから解くべき問題数が減ってきて、4周目5周目に移行するころには、全体の80~90%程度の問題がマルへと移行しています。

ですので、意外とすんなり5周を達成することができるのです。

試験当日と試験中の作法について

試験当日(試験時間前及び試験中)の振る舞い方について試験前に注意するべき点として重要なのは、以下の3点です。

  • 試験会場には、集合時間の30分前に着くようにする。
  • 筆記用具、電卓は複数準備する。
  • 会場に時計がないケースが多いので、必ず持参する。

簿記に限らず、受験の常識的な項目と言えますが、何気に実践できていない受験者が殆どです。特に女性の場合、試験会場のトイレが混雑し行列が出来ているケースが非常に多いですから、時間的に余裕をもって行動しましょう。

試験中の振る舞い方について注意するべき点はいくつもありますが、以下の4点を抑えておけば、試験で大コケすることはないと思います。

ラスト15分は、必ず見直しの為に時間を取っておく

たとえ、試験開始から105分を経過した段階で、ある大問の計算途中であったとしても、一端それを切り上げて、見直しへ移行することをお勧めします。

簿記試験は、大問の一問目の計算などが1つずれていると、芋づる式に全ての計算がずれるという出題が多々存在しており、1つのミスで10点以上失点する可能性は多分にあります。

「絶対に解けた」と思っていた問題であっても、たった一つの「勘違い」によって、大量失点につながってしまうのです。ですので、自信をもって回答できた問題であっても、一から復習を行いましょう。

一度解いた問題であれば、復習にはそこまで時間は要しません。

見直しを終え、それでも時間が余っているようであれば、先ほど回答を中断した問題に戻って解き始めるというスタンスでいきましょう。

分かる問題から解き始め、分からない問題は適当に回答して次へ。

敢えて言及する必要は無いかもしれませんが、書いておきます。

これは日本人の気質の問題なのかもしれませんが、1問目から順番に解こうとする方が非常に多いです。

簿記2級試験の場合、大問1については比較的簡単な仕訳問題であることが多いので最初は良いですが、大問2~5については、難易度はまちまちです。明らかに簿記2級試験のレベルを逸脱したような「難問・奇問」と呼ばれる問題も、数年に一度は実際に出題されている一方、3級レベルの非常に簡単な問題も存在しています。

簿記2級試験というのは、「合格点である70点を取る」事が目標なのであって、順番に回答していくことや難しい問題を解くことには何の価値もありません

簿記試験は、解ける問題から得点を重ねて最短時間で合格点を目指し、見直しによって確実に合格点を取るという「点取りゲーム」です。

ですので、試験が開始した後は、解ける大問を探し、片っ端からコツコツと得点を重ねていきましょう。「どうやら、正答まで時間がかかりそうだ」と判断したら、すぐに気持ちを切り替えて次の問題へ移行してください。

見直し時間を考慮すれば、大問1題当たり20分程度しか利用することが出来ないのですから、1問にこだわることなく、ハゲタカスタイルで得点を重ねていきましょう。

ちなみに、私の場合は、結果として100点を取ることができましたが、全く狙っていませんし、試験直後は「下手したら落ちたかも・・・」と思ったほどでした。

100点という点数は、合格点を目指してコツコツ積み上げた結果、たまたま上手くいったという事に過ぎません。満点志向は、むしろ害が大きいので、「満点を取ってやろう」などとは絶対に思わないでください。

パニックに陥った時は、予め定めておいたルールに従って、機械的に対応する

実践している人が非常に少ないですが、極めて重要なポイントです。簿記2級試験に関しては計算量が尋常ではないほど多い訳ですが、「どうしても計算が合わなくなる瞬間」が試験中に発生します。

試験後に振り返ってみれば、初歩的な事項でミスをしていることが殆どですが、試験中にはそれに気づくことが出来ず、挙句にパニックに陥って頭が真っ白になってしまうという事が本当に発生します。

パニックに陥ってしまうと、問題文の内容が頭に全く入って来なくなり、計算どころではなくなってしまいます。最悪の場合、そのまま試験が終了してしまい、何が起きたかよく分からないままに試験が終了し、不合格になってしまうのです。

そして、このパニック対策というのが、「予めパニックに陥った場合に何をするか、機械的に定めておく」という方法です。

具体的には、「手を止めて10回深呼吸する」とか、「1分間何もせずにボーっとする」というのが良いと思います。特に、深呼吸には高いリラックス効果がありますので、気持ちのリセットの方法として有効です。

このように、「判断を介さずに機械的にルールを定めておく」ことが重要です。機械的にルールを実践するだけであれば、パニックの状態に陥っても実践することができ、最低限のタイムロスで試験に復帰することが出来るようになるのです。

最後の1秒まで全力で回答を続ける

まず、途中退席などは論外です。

たとえ、あなたに100点満点を取れるだけの実力があり、かつ当日の試験の出来に対してどんなに自信を持っていたとしても、途中退席は絶対にやめて下さい。

もし、時間が余ったのならば、出題者の意図を読み違えていないか、計算途中でミスはないのか、勘定科目等の漢字にミスはないのかなど、あらゆる「勘違いミス」を想定し、2周でも3周でも見直しを行ってください。

まあ途中退席したところで、せいぜい20~30分の休憩時間が増えるだけです。一方、ミスによって不合格となった場合には、試験勉強に充てた膨大な時間と労力が無駄になってしまいます。

たった120分間の試験時間ですから、集中を絶対に切らさないで下さい。

ちなみに、入口の問題で躓いてしまって全く手をつけていない大問があったとしても、絶対に諦めずに回答して下さい。

大問と言えども、実際には10問程度の細かい設問の集合体に過ぎません。それぞれには加点ポイントが設けられていますから、「1点でも多く部分点を稼いでやる!!」という強い気概で臨みましょう。

最後に・・・

以上が、私が考える最強の独学メソッドです。

「たった3週間勉強しただけで、簿記2級に満点合格なんてありえない」と感じていた方も、この記事を読んだ後になると、「確かに、この方法を実践することが出来れば、短期間で合格できるような気がする」といった感想を送って下さる方が多いです。

あなたも、同様の感想を持ったのではないでしょうか。

さて。あなたはこの記事によって、「超効率的な勉強方法」という素晴らしい武器を手にしたわけです。後は、あなたがそれを実践するかどうかの問題です。この記事を読んだからには、「自分は頭が悪いから」とか、「記憶力が良くないから」といった言い訳は、一切できません。

やるか、やらないか。ただそれだけです。

勉強が辛いと思うのであれば、短期間で効率的に勉強して合格し、さっさと勉強から解放された方がいいですよね。あなたに頑張りに期待しています。

ぜひ、合格を勝ち取って下さい。